Dream Machineは、誰でも簡単に動画を作れる「Luma AI」のAIツールです。
Dream Machineを使うと、思い出をリアルに動く映像として残したり、アイデアを動画として再現したりできるようになります。
本記事では、Dream Machineの仕組みから使い方、活用事例まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。
本記事を読めば、Dream Machineを使いこなせるようになり、誰もが大切にしたい瞬間や独自のアイデアを、リアルな動画で簡単に残せるようになるでしょう。
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|監修者
(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO他複数社AI顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ(会員5,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現の為に活動中。Xアカウントのフォロワー数は9万人超え(2024年9月現在)
Luma AIのDream Machineとは
Dream Machineは、Luma AIが開発した動画生成AIです。
主な特徴は以下のとおりです。
- 5秒間の動画を高品質かつ高速に生成できる
- 画像からも動画を生成できる
- 基本無料で使用できる
それぞれの特徴について詳しく確認してみましょう。
5秒間の動画を高品質かつ高速に生成できる
Dream Machineは、5秒間の高品質な動画を高速に生成できるツールです。テキストプロンプトを使った簡単な入力で実現できます。
最大4K解像度の動画を、わずか120秒で120フレーム(5秒分)生成し、滑らかな動きと細部までリアルな描写を実現できます。映画のようなカメラワークも再現でき、多くのユーザーから動画の破綻が少ないと高く評価されています。
Dream Machineは、手軽に高品質な動画を素早く作れるツールとして、注目を集めているのです。
画像からも動画を生成できる
Dream Machineは、画像を入力するだけでも、高品質な動画を生成できます。
使い方は簡単で、画像をアップロードして動画生成ボタンをクリックするだけです。これで数分以内に本格的な品質の動画が手に入ります。
MidjourneyやStable Diffusionで生成した画像を動画化する応用方法もあります。画像をアップロードする際に、プロンプトも合わせて入力すると、細部までこだわった描写を実現できます。
Dream Machineは画像からも動画を生成できるので、動画制作の可能性を大きく広げてくれるのです。
基本無料で使用できる
Dream Machineは、基本無料で利用できます。ユーザーは、公式サイトにアクセスして無料のアカウントを作成するだけで、月に30本までの5秒間の動画を無料で作れます。
Googleアカウントさえあれば誰でも利用できるため、高品質な動画制作が手軽に行えるのは魅力的です。ただし、需要の高まりにより、無料ユーザーは1日10回までの使用制限がかかっているのが現状です (2024/06/15時点)。
より多くの動画を作成したい方向けに、月額29.99ドルから499.99ドルまでの有料プランも用意されています。
プラン名 | 月額料金 | 月あたりの動画生成本数 | 対象ユーザー |
---|---|---|---|
無料版 (Free Plan) | 無料 | 30本 | Googleアカウントを持つ全ユーザー |
標準プラン (Standard) | $29.99 | 120本 | より多くの動画を作成したい個人ユーザー |
プロプラン (Pro) | $99.99 | 400本 | プロフェッショナルなクリエイターや小規模ビジネス |
プレミアプラン (Premier) | $499.99 | 2,000本 | 大規模なコンテンツ制作や企業ユーザー |
現在、Dream Machineは研究プレビュー版として提供されており、無料版で基本的な機能を試せます。将来、有料プランでより高度な機能が利用できるようになるようです。
Dream Machineは、無料で利用できる手軽さと質の高さで、多くのユーザーから注目を集めています。
他の動画生成AIとの比較
Dream Machineは、他の動画生成AIと比べて質の高さや手軽に使える点で優れています。
まず、最大4K解像度という質の高さです。Dream Machineが作り出す滑らかな動きと細部までリアルな描写は、まるで映画のワンシーンのようです。
他のAIツールはというと、OpenAIのSoraはまだ一般公開されておらず、中国のKlingは日本からの利用が難しい現状にあります。
Haiper AIは美しい映像を生成できますが、Dream Machineは動きが滑らかで動画もより長いものを作れます。RUNWAYやPIKAと比較しても高い性能です。
総合的に見て、Dream Machineは現時点で最も実用的かつ高性能な動画生成AIと言えるでしょう。
【簡単】Dream Machineの登録方法と使い方
本章では、Dream Machineの登録方法と、具体的な使い方を解説します。
公式サイトでアカウントを作成する
- Luma AIの公式サイトにアクセスします。
- 右上の「Try Now」をクリックします。
- Googleアカウントでサインインします。現在、Dream MachineではGoogleアカウントでのみサインインが可能です。
- サインイン後、すぐにDream Machineのインターフェースが表示され、動画を作れます。
すべての手順は1〜2分程度で完了します。
プロンプトを入力する
Dream Machineでは、テキストや画像からプロンプトを入力することで、質の高い動画を作れます。
テキストから動画を生成する場合(A)と、画像から動画を生成する場合(B)に分けて解説します。
A. テキストから動画を生成する場合は、以下の手順を踏みます。
- 中央のメッセージボックスに、生成したい動画の内容を英語で入力します。
例えば、「A dog playing fetch in a park」など。 - 右側の「↑」ボタンをクリックすると、動画の生成が開始されます。
- 生成された動画は「Your Creations」に表示され、クリックするとプレビューできます。
B. 画像から動画を生成する場合は、次のようにします。
- 左側の「画像」ボタンをクリックし、動画の元になる画像をアップロードします。
- メッセージボックスに、画像をどのように動かしたいかを英語で入力します。
例えば、「The dog in the image runs around」など。 - 右側の「↑」ボタンをクリックすると、動画の生成が開始されます。
- 生成された動画は「Your Creations」に表示されます。
上記の手順を参考に、高品質な動画を手軽に生成してみてください。
Dream Machineを実際に使ってみた
Dream Machineを実際に使って生成した動画を紹介します。
1. ゴールデンレトリバーと優しいスタッフ
2. 写真から生成された動画の臨場感
3. 湖畔の女性が息づく瞬間
プロンプトを自身で動画を生成する際の参考にしてみてください。
1. ゴールデンレトリバーと優しいスタッフ
Dream Machineにプロンプトを入力したところ、生き生きとしたゴールデンレトリバーと、優しく世話をするスタッフの姿を見事に描き出してくれました。
犬が首を動かす様子やスタッフの目線の動きは驚くほど自然です。明るく清潔な動物保護施設の環境も、ゆっくりと動くカメラワークによって見事に捉えられています。
プロンプトだけで温かみのある動画ができたのが印象的でした。
2. 写真から生成された動画の臨場感
タホ湖周辺の景観を捉えた写真を試しにアップロードした結果がこちらです。
まるでその場にいるかのような臨場感あふれる映像が生成されました。カメラアングルが自在に変化し、それに合わせて景色も自然に移り変わっていく様子は、まさに圧巻の一言です。
3. 湖畔の女性が息づく瞬間
湖を背景にした女性の画像をMidjourneyで生成し、Dream Machineにアップロードしてプロンプトを入力した結果がこちらです。
想像以上に表情が自然なのに感心しましたし、予想外の動きに驚きもしました。女性が一瞬照れくさそうに微笑んだかと思うと、ふざけて身を隠してしまったのです。プロンプトで景色を強調してしまったからかもしれません。
ともかく、女性の表情の変化やしぐさは自然で、その架空の人物の人となりまでが伝わってくるかのようでした。
Dream Machineが静止画から生み出した動画は、人物の細やかな表情までも見事に捉えています。
Dream Machineで理想の動画を生成するコツ
Dream Machineで理想の動画を生成するコツを2つ紹介します。
- 英語で詳細なプロンプトを入力する
- 画像生成AIで出力した画像から動画を作る
コツを理解して、理想の動画を作れるようになりましょう。
英語で詳細なプロンプトを入力する
英語で詳細なプロンプトを入力することが、リアルでストーリー性のある動画を作る上で重要です。
プロンプトには、動画の流れや背景、カメラアングルなど、できる限り具体的な情報を盛り込む必要があります。
具体的には、以下の情報を組み込むとよいでしょう。
項目 | 説明 | 例 |
---|---|---|
トピック | 動画で扱う主題 | コーヒー専門店での一杯の提供 |
重要なポイント | 動画に必ず含めるべき情報 | 洗練されたハンドドリップの様子、コーヒーの香り高さ、温かい雰囲気、お店のロゴ |
スタイル/トーン | 動画の雰囲気 | 静かで温かい、穏やかで心地よい |
動画の流れ | 動画全体の構成や展開 | ・バリスタが丁寧にハンドドリップでコーヒーを淹れる様子(2秒) ・淹れたてのコーヒーをカップに注ぐ様子(1秒) ・客に提供し、笑顔がこぼれる様子(2秒) |
背景 | 動画の背景イメージ | ・木目調のカウンターと淡い暖色系の照明で落ち着いた雰囲気の店内 ・窓の外には緑が見える |
カメラアングル | 動画中のカメラワーク | ・ハンドドリップの様子は斜め上からズーム ・コーヒーを注ぐ様子は横から、客に提供する様子は客の視線から |
ただし、Dream Machineは、簡単なプロンプトでも高品質な動画を作れるツールです。まずは数単語のプロンプトから始めてみましょう。
画像生成AIで出力した画像から動画を作る
Dream Machineは、Midjourney等の画像生成AIで作成した画像をもとに、動きのある動画を作れます。先ほどお見せしたのもその例です。
動画にしたい場面の画像を用意し、どのように動かしたいかをプロンプトで具体的に指示することが重要です。
たとえば、動画にしたい犬の画像を用意し、Dream Machineで「The dog in the image runs around」といった指示を入力します。なお、画像から動画を生成する場合「.」だけのプロンプトの方が破綻のない動画になる場合があります。
生成された動画をチェックし、不自然な点があればプロンプトを調整して再度生成することで、より自然な動画を作れます。
生成した画像から一瞬で動画が作れるので、クリエイターの可能性も大きく広がるでしょう。
Dream Machineに期待される活用方法
Dream Machineの活用方法としては、以下のようなものが考えられます。
- コンテンツクリエイター
- 映画制作者やアニメーター
- 教育者
- マーケター
それぞれ詳しくみてみましょう。
コンテンツクリエイター
Dream Machineは、テキストや画像から高品質な動画をすぐに作成できるため、MVやショート動画などのコンテンツ制作を加速させます。
また、映画のワンシーンのような動画も簡単に作れるので、予告編の制作にも活用できるでしょう。さらに、プロモーション用の動画広告や、ブログ記事に添える動画コンテンツなど、さまざまな用途に利用できるのが魅力です。
Dream Machineを使えば、時間とコストを気にせずに手軽に動画コンテンツを作成できるのです。
映画制作者やアニメーター
映画制作の企画段階では、Dream Machineを活用して試作映像を作成できるため、監督のビジョンを表現する映像を短時間で作れるようになります。
アニメーションの制作においては、キャラクターデザインの画像を元に動画を作れるので、制作工程の効率化が期待できます。また、背景やアクションシーンの参考としても利用できるのではないでしょうか。
制作の最終段階でも、予告編や話題集めのショート動画を作るときに、Dream Machineが活躍します。実写とCGを 組み合わせた映像をテキストから一瞬で動画を作り出せるのが強みだと言えるでしょう。
このようにDream Machineは、映像やアニメーション制作の工程全体に影響を及ぼすツールとなる可能性を秘めているのです。
教育者
教育者にとってDream Machineは、授業の質を高め、生徒の学習意欲を引き出すのに役立つツールとなるでしょう。
たとえば、歴史の授業では過去の出来事を再現した動画を活用し、地理では世界各地の風景を臨場感あふれる映像で紹介できます。文学の授業では名作の一場面を動画で見せることで生徒の想像力を刺激し、理数系では複雑な概念を視覚的に説明する動画で理解を深めてもらえるでしょう。
Dream Machineを活用することで、教育者はかつてない方法で教育できるのです。
マーケター
Dream Machineを使って、マーケターは効果的なプロモーション動画の制作を加速できます。
商品やサービスの魅力を伝えるショート動画を、テキストや画像から簡単に生成できます。ソーシャルメディア向けの動画広告や、ウェブサイトに埋め込むプロモーション動画を短時間で量産できるようになるのです。
また、ターゲット像に合わせて動画の内容を変更したり、A/Bテストで効果の高いパターンを探ったりと、最適な動画制作を繰り返し行えます。アイデア出しにも活用でき、Dream Machineが作成した動画をベースに、より創造的な動画を制作できます。
Dream Machineは、マーケターの動画制作のプロセスを変え、プロモーションの可能性を広げてくれるでしょう。
Dream Machineはどんな仕組みで動いている?
Dream Machineは、高性能のコンピュータを使って学習されているようです。また、拡張性が高く効率的な、複数の異なるデータ形式を扱える先進的なAIモデルを採用していると想定できます。
競合他社では文字・画像・動画などさまざまなデータを一つのAIモデルで扱い[*1]、特殊な処理装置を使っていたり[*2]、動画の空間・時間の情報を同時に捉えるモデルを使っていたりします [*3]。
Dream Machineの仕組みは明らかにされていませんが、高性能なコンピュータと、テキスト・画像・音声などさまざまなデータを扱えるモデル構造によって、高品質な動画生成を実現していると推測されます。
参考:
[*1] Video generation models as world simulators (OpenAI)
[*2] Gemini: A Family of Highly Capable Multimodal Models (Google)
[*3] Kling AI公式サイト (Kling AI)
Dream Machineを使って手軽に動画生成を体験しよう!
Dream Machineにより、動画制作のハードルは下がりました。テキストや画像から驚くほど簡単に、プロ並みの動画を生成できます。
たとえば、「青空の下を飛ぶ鳥」とプロンプトを入力するだけで、まるでその場にいるかのようなリアルなシーンが作れます。大好きな静止画をアップロードすれば、その世界が一瞬で動き出すのです。
無料プランで基本機能を試せるのも嬉しいポイントです。あなたのアイデア次第で、SNS映えする動画から商品プロモーションまでさまざまな用途に活用できます。
「動画制作は難しくて時間がかかる」、そのような固定概念を覆すのがDream Machineです。
本記事を参考に、Dream Machineで気軽にプロ級の動画を作りましょう!
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