ChatGPTが遅い原因を知りたい
ChatGPTの回答速度を速くする方法・遅延時の対処法が知りたい
ChatGPTは非常に優れたAIツールでありますが、システム上で膨大なデータ処理が行われるため、時折応答の遅さに悩む方もいるかと思います。
遅延の原因は多岐にわたり、技術的な要因、外部の環境、利用状況などが影響している可能性があり、その状況に応じて適切な対処が求められます。
この記事では、ChatGPTで遅延が生じる6つの主な原因と利用者自身で簡単に試せる9つの対処法について解説します。

ChatGPTの動作遅延の原因はさまざま考えられますが、多くの場合はユーザー側での対処や設定の見直しで改善できます。臨機応変に対応できるよう、最新の情報や対処法をおさえておくことが大切です。
ChatGPTが遅い・表示されない6つの時の原因
まずはChat GPTが遅い、または表示されない場合に考えうる6つの原因を解説します。
以下から、あなたの状況に当てはまるものがないか確かめてみてください。
- アクセスが集中する時間帯である
- モデルのサイズが大きい
- 同時に実行中のタスクが多い
- インターネット環境に問題がある
- ハードウェアリソースの不足
- 日本語で質問している
1. アクセスが集中する時間帯である
ChatGPTの動作が遅くなる1つの原因に、アクセスが集中している時間帯に使用している可能性があります。
ChatGPTは世界中からのユーザーが利用しているため、使用者が多い時間帯ではサーバーへの負荷が増大し、結果として応答速度が遅くなりやすいです。
具体的な時間帯としては、特に午後から夕方にかけての時間帯や、週末の昼間などが挙げられます。
時間帯 | アクセス数 |
午前中 | △ |
正午〜午後 | ◎ |
夕方〜夜 | ◎ |
深夜 | △ |
混雑する時間帯を避けてアクセスすることで、動作が重くなったり、表示にエラーが出るリスクを軽減できる可能性があるので試してみて下さい。
2. モデルのサイズが大きい
ChatGPTのAIモデルのサイズが大きいことも原因として挙げられます。
具体的には、ChatGPTは1,750億パラメータという広大な規模を持っています。これにより多様な表現や深い理解が可能となる一方で、膨大なデータ処理が必要となるため応答速度に影響を及ぼす場合があります。
改善には、最適化されたハードウェア環境や高速なネットワーク接続が必要となります。
今後のAI技術の進歩に期待する場面ではありますが、現状ではモデルのサイズを理解し、その特性を踏まえた使用を心掛けることが重要です。
3. 同時に実行中のタスクが多い
同時に実行中のタスクが多いという状況も、ChatGPTが遅くなる一因となり得ます。
ChatGPTは質の高い応答を返すために、大量のデータを処理します。複数の処理はより多くのリソースを消費し、他のタスクとの並行実行はパフォーマンスを低下させます。
例えば、以下のようなタスクが並行して実行されている場合は注意が必要です。
タスク | 影響 |
ブラウジング | メモリ、CPU使用率上昇 |
ダウンロード | ネットワーク帯域幅消費 |
ビデオストリーミング | メモリ、ネットワーク帯域幅消費 |
タスク管理ツールを使って不要なプロセスを終了させたり、ネットワーク帯域の制限を設定することで、「ChatGPT」の反応速度が改善するかもしれません。
4. インターネット環境に問題がある
インターネット環境の問題が原因になっていないかどうかも確認しましょう。
ChatGPTはクラウド上で動作するため、その応答速度はインターネット接続の品質に直結します。
遅延の起きる条件は以下の通りです:
- 低速な接続:ダイヤルアップや一部の移動体ネットワークでは、「ChatGPT」の応答に遅延が生じる可能性があります。
- 通信障害:プロバイダー側で発生した通信障害や、利用者のインターネット接続設定に問題がある場合も、応答が遅くなることがあります。
- 混雑:一つのネットワークに多数のデバイスが接続されている場合、ネットワークが混雑し、応答速度が低下することがあります。
これらの問題を解決するには、信頼性の高いインターネットサービスプロバイダーを選ぶ、ルーターの再起動、Wi-Fiチャンネルの変更などが有効です。
また、Ethernetケーブルを使って直接インターネットに接続すると、安定した通信環境を実現できます。
5. ハードウェアリソースの不足
遅延の原因には、使用しているハードウェアリソースの不足の可能性も考えられます。
CPUの処理能力やRAMの容量が十分でない場合にこの問題が顕在化します。
例えば、あなたが古いコンピュータを使用しており、その性能が今のソフトウェアの要求を満たせない場合、「ChatGPT」の遅延は避けられません。
また、同時に実行中の他のタスクが多いと、それらがCPUやRAMを大量に消費し、「ChatGPT」のパフォーマンスが劣化する可能性があります。
対策としては、必要なタスク以外を一時的に停止するか、ハードウェアをアップグレードすると良いでしょう。
6. 日本語で質問している
ChatGPTの原語は英語であるため、日本語で質問した場合、レスポンス速度が遅くなる可能性があります。
日本語の入力を英語に翻訳し、その結果を再度日本語に戻すというプロセスが追加されるためです。
特に深夜や早朝など、サーバーが混雑している時間帯には、これがより顕著になります。
ChatGPTが遅い時に試したい9つの対処法
ここからはChatGPTが遅い時に試したい対処法を9つ紹介します。
すぐに実践できるものばかりですので、ぜひ試してみてください。
- ページをリロードするページをリロードする
- チャット画面を切り替える
- 英語でチャットを送信する
- ブラウザの翻訳機能をオフにする
- アクセスする環境を変更する
- アクセスする時間帯をずらして使う
- 不要なプラグインを外す
- 有料版・無料版を切り替える
- 【補足】文章が途中で途切れる時の対処法
1. ページをリロードする
ChatGPTが遅いと感じたときに最初に試すべき対処法が、ページのリロードです。
ブラウザ上で動作しているプログラムが一時的にフリーズしてしまうことがあり、それがChatGPTの反応速度を遅くさせる可能性があります。
ページのリロードは非常に簡単な操作で、以下のいずれかの手順で行います。
- ブラウザ上部のアドレスバーの横にある「更新」ボタンをクリックする
- キーボードショートカット(Windowsでは「Ctrl+R」、Macでは「Command+R」)を利用する
これらの操作により、現在開いているページが再読み込みされ、一時的なエラーやバグが解消されることがあります。
ただし、ページをリロードすると、その時点までのチャットの内容が消えてしまう可能性があるので注意が必要です。必要があれば生成された文章を手動でコピーして別の場所に保存しましょう。
2. チャット画面を切り替える
ChatGPTが遅いと感じた時に試すべき一つの対処法として、「チャット画面を切り替える」があります。これは、同じ問題の再送信を試みるという意味です。
具体的な手順は以下の通りです。
- まず、現在のチャット画面を閉じる
- 続いて、新たなチャットウィンドウを開く
- 新しいチャットウィンドウで、同じ問題を再度入力する
この方法が有効な場合、新しいチャット画面でChatGPTのレスポンス速度が改善されることがあります。
3. 英語でチャットを送信する
対処法として英語でチャットを送信するのも試す価値があります。
OpenAIのChatGPTは、元々英語モデルとして開発されており、英語に対するレスポンス速度は非常に高速です。
一方で日本語の処理においては、翻訳のプロセスが加わり、その結果応答速度が遅くなることがあります。
そこで英語での質問・チャットに切り替えることで翻訳による遅延を排除し、よりスムーズな対話を楽しむことが可能です。
4. ブラウザの翻訳機能をオフにする
※Google Chromeの場合
ChatGPTの遅さが感じられる場合、ブラウザの翻訳機能が働いていることが原因かもしれません。
これは、翻訳機能がチャットのテキストを読み込んで翻訳処理を行うため、その時間がレスポンスの遅延として感じられる場合があります。
具体的な対処法としては、使用しているブラウザにより操作は異なりますが、一般的には次の手順で翻訳機能をオフにすることが可能です。
- ブラウザの設定メニューを開く
- 「言語」や「翻訳」などの項目を見つける
- 「ページを翻訳する」などのチェックを外す
無駄な翻訳処理を省くことでChatGPTのレスポンス時間を改善することが期待できます。
5. アクセスする環境を変更する
アクセスする環境の変更は、ChatGPTのレスポンス速度に大きな影響を及ぼすことがあります。
特に、インターネット接続の安定性や速度は非常に重要です。
例えば、Wi-Fi接続が不安定な場合や通信速度が遅い場合には、有線のLAN接続に切り替えることで改善することがあります。
以下の表は、接続環境による通信速度の差を示しています。
接続方法 | 通信速度 |
Wi-Fi(2.4GHz) | 最大450Mbps |
Wi-Fi(5GHz) | 最大1300Mbps |
有線LAN | 最大1000Mbps |
また、使用するデバイスやブラウザも重要です。一部のデバイスやブラウザでは、ChatGPTとの通信が遅くなることがあります。
そのような場合には、別のデバイスやブラウザを試すと良いでしょう。接続環境を見直すことで、ChatGPTとのコミュニケーションがスムーズになります。
6. アクセスする時間帯をずらして使う
ChatGPTが遅いと感じる場合、その原因の1つにアクセスが集中する時間帯であることが考えられます。
対処法としては、アクセスする時間帯をずらしてみることをお勧めします。
例えば、深夜や早朝そして平日の昼下がりなど、使用者が比較的少ないであろう時間帯を狙ってみてください。
これにより、サーバーへの負荷が軽減され、ChatGPTのレスポンス速度が向上する可能性があります。
7. 不要なプラグインを外す
ブラウザやChatGPTのプラグインは便利な機能を追加しますが、同時にシステムリソースを消費します。不要なプラグインがオンになっている場合は外しましょう。
ブラウザのプラグインは以下の手順でプラグインを無効化または削除します。
- ブラウザの「設定」メニューを開く
- 「拡張機能」または「プラグイン」の項目をクリックする
- 一覧から不要なプラグインを選び、「無効化」または「削除」を選択する
またChatGPTのプラグイン(GPT-4のみ)は以下の手順で無効にできます。
- ChatGPT画面上部の「GPT-4」をマウスオーバーする
- 「Plugins」をクリックする
- 不要なプラグインのチェック項目を外す
この方法で、ChatGPTのレスポンス速度が改善するかどうか、試してみてください。
8. 有料版・無料版を切り替える
ChatGPTのレスポンス速度が遅いと感じる場合、サービスのバージョンを変更してみるのも1つの対処法です。
特に無料版は多くのユーザーが利用するため、混雑により一時的に遅延が発生することがあります。
一方、有料版のChatGPTは、サーバーリソースが優先的に割り当てられるため、快適なチャット体験が享受できます。
【補足】文章が途中で途切れる時の対処法
文章が途中で途切れてしまった場合には、「Continue generating」というボタンが表示されます。
このボタンを押すことにより、止まった箇所の続きから文章を生成します。
またボタンが表示されない場合には、チャット欄に直接「続き」と入力することで同様に生成を促すことができます。
「Regenerate response」をボタン押してしまうと、それまで生成していた回答とは違う文章を1から生成しなおしてしまうため注意しましょう。
ChatGPTの動作が遅い時に使える代替ツール3選
1. Bing AI
Bing AIはMicrosoftが開発したAIツールで、ユーザーが入力したキーワードに対して迅速に最適な情報を提示します。
対話型AIとしての機能も持ち、自然言語処理技術を活用して、人間らしい会話を実現しています。
さらに自動翻訳機能も搭載しているので、日本語の質問にもスムーズに対応可能。
OpenAIのGPT-4モデルを採用しており、画像や動画の処理も可能であるため、ChatGPTの代替サービスとして非常におすすめできます。
▼ChatGPTとBingAIの比較はこちら
ChatGPTとBing AIの違いを比較!強み・弱みや活用法も
2. Google Bard


Google Bardは、Googleが開発したAI技術を用いた文章生成ツールです。
日本語でも利用可能で、さまざまなシナリオや物語を自動で作成できます。
現在は試験運用段階で、ChatGPTと比べて文章生成の幅はやや狭いですが、クリエイティブな目的でAIツールを探している方には、非常に魅力的なサービスと言えるでしょう。
3. Poe(ポー)
Poe(ポー)は、Quoraという会社が運営しているサービス内でアシスタントを切り替えるだけで話題の生成AIツールを複数使える便利なツールです。
GPT-4やClaudeなどの対話AIモデルのほか、Midjourneyによる画像生成などの多岐にわたるAIツールが利用できます。
AIチャットボットの作成やPDFの内容の要約など、多様な機能が備わっています。
スマホアプリとブラウザ版の両方が公開されており、無料版も用意されています。どちらからでも気軽にアクセスして利用可能です。
【まとめ】ChatGPTが遅い原因・対処法を知って臨機応変に対応しよう
ここまで、ChatGPTの応答遅延の主な原因とその対処法について詳しく解説してきました。
遅延に困った際には、まずここで紹介した原因と対策を参考に、改善を試みてください。
問題が解決しない場合は、Bing AIやGoogle Bardなどの代替ツールを検討することも1つの方法です。
これらの知識を活かして、ChatGPTの効果的な活用を目指しましょう。